2. 水を加える
サラサラになったそば粉に水を加えます。
粉同士をくっつけ一枚の生地にするための過程です。
水まわしとも言われ、一番重要かつ難しい。
包丁で細く切るのが3日かかるとするならば、
水まわしは3年かかるとも言われます。
「包丁三日、延し三月、木鉢三年」
うまくいった時の感覚を手が覚えてくると、とても楽しいのです。
それでは、
つなぎ粉とそば粉を混ぜ、それに水を加えて混ぜ合せます。
加える水の量は粉の重量の40~50%ほどとされますが、
粉質と気温次第で40%以下になることもあります。
例えば、
冬場は乾燥して湿度が低めなので50%近く、
夏場は湿度高めで40%近く。
水は5~6回に分けて少しずつ加え、特に最後はほんの少し加えるのが最大のポイント。
最初は粉の真ん中に水の半分を円を描くように。
5本の指を立て、S字や円を描く。
手の形は、グレープフルーツを真上から掴むイメージと言われました。
この形を崩さず、固定。
両手を時に大きく、小さく円を描くように回します。
こね鉢の表面に付いたそば粉をそぎ取りながら行き渡らせるのがコツ。
この作業が
そば打ちの最重要ポイントとされる理由は
そばが繋がるかどうか、ここにかかっているためです。
ただ水を入れてかき混ぜれば固まる、という訳にはいかないのがまた楽しいところなのでしょう。
勢い余って加水しすぎると、生地が板やめん棒に張り付いて破れてしまいますし。。。
そのため、微調整ができるように霧吹きを使う方もいらっしゃいます。
ギュッと握り、塊ができるようになったら、
もみ込みの作業へ移ります。